コロナ危機とESG投資

コロナ危機におけるESG投資について、当社と協力関係にある、パリのロスチャイルドアセット社の見解をご紹介します。

まず強調していることは、投資家が主要な役割を担っているということです。2007~2008年の暴落とは異なり、今回の危機は金融セクターの問題によって引き起こされたのではないため、投資家がどのように行動するかが重要で有効だとしています。投資家は、一時的な困難に直面している企業を支援し、労働者を助け、借入を必要としている企業をサポートすることができます。

投資家はまた、企業に社会的責任を果たすようリードすることができます。いくつかの組織、特に多国籍の銀行は、すでにCovid-19債を発行しています。これらは、業績を悪化させた企業や最も脆弱な人々をサポートするように設計されています。宗教系機関投資家団体、米ICCRが率いる株主連合は、「コロナウイルスへの対応に関する投資家の声明」を発表しました。

その推奨事項の1つは、企業がスタッフを守り、サプライヤーとの関係を維持することです。現時点では、投資家は大企業の動向を分析しています。大企業は、まずサプライヤーや顧客、そしてパートタイムや契約社員を含めた従業員を物理的かつ金銭的に守っているか?ということです。その良い例は、ロレアルが中小企業に対する請求をすべて凍結したことです。 年次総会のシーズンを前に、投資家にとっての大きな問題は、責任を持って資本が配分されているかどうかです。多くの企業は、配当や役員報酬の削減によって負担を分担することにすでに同意しています。

サプライチェーンについては、医薬品不足や特にワクチンに関する製薬会社の研究活動などが、精査されることになります。ロスチャイルドアセット独自の「ESG1メソドロジー」は、すでにこれらの問題を考慮しています。また、Covid-19の危機により、医療分野をはじめ、持続可能な開発ソリューションに貢献する企業に高い評価を与える、「ベストインユニバース2」のアプローチを採用するという決定もしました。

企業が自国に生産拠点を戻す「リショアリング」も、主要な問題となるでしょう。これは、食糧自給の確保のために農業を自国に戻すこと、経済とその国の衛生状態を適切に保つための両方に関係しています。

端的に言うと、パンデミックの再来や地球規模の大惨事を回避する唯一の方法は、生物多様性の崩壊や集約的農業によってもたらされる地球温暖化の問題に、取り組むことなのです。

株式会社グッドバンカー
リサーチチーム

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