保育園に学ぶSDGs

先日、グッドバンカー社のアナリストの子供の保育園で、園児たちが1年間行ってきたSDGsへの取り組みについての発表会が開かれました。

その取り組みを主導した幼児リーダーの先生は、自身の母親が保育士としてずっと働き続けている姿や豊富な海外経験から、SDGsを子供たちに教えることを思い付いたそうです。

園での取り組みの始まりは、夏祭りでの古着の交換と「どんぐり銀行」(高知県大川村に本店があるどんぐりを苗木と交換する銀行を主体とした植樹活動。)でした。さらに13もの取り組みについて、先生がスライドで紹介し、園児一人ひとりがその取り組みで感じたことや考えたことを発表しました。

タイやケニアの子供たちとオンライン交流をした際、ごみ問題や水質汚染に興味を持ち、どうすればきれいな水ができるかと考え、泥水をろ過する方法を調べてろ過装置を手作りしたり、バケツに10リットルの水をためて運ぶ体験をしました。園児は「きれいな水はとても貴重で大切なものだと気付きました」「貧しい国にも水道があれば、みんないつでも安全な水が飲める」と言っていました。運動会が大雨洪水警報で中止になった時、園児が残念がるのではとの先生の心配をよそに、国内外の災害の映像を見たことがあった園児が中心となって、オリジナルのハザードマップを作り始めたそうです。また、保育園で受けている歯科検診や内科検診ですが、海外では受けられずに病気になる子供がいることを知ると、「国境なき医師団に行ってもらえるようにしたい」と言う意見が出たそうです。

さらに、保育園での取り組みに触発されてSDGsを学び始めた保護者から、ライ麦ストローが提供されたことからプラスチック問題について考えたり、自身の会社が「おにぎりアクション」(おにぎりの写真をSNSなどに投稿すると、1枚につき給食5食分の寄付ができる取り組み。)の協賛企業であることを知った保護者が、保育園にも取り組みを呼び掛けるなどしました。この発表会を通して、子供たちが遠く離れた、全く異なる環境で生活する人たちのことを、想像して思いやりを持ち、さらに、自分にも何かできることはないかと考えることができるように育っていることが印象的でした。

「SDGsはあくまでツールの一つであり、子供たちが自分の頭で考えたり、自らの考えを持つことが大事」との先生の言葉はそのまま大人にも当てはまるのではないでしょうか。戦争はSDGsの精神に最も反するものであり、今、ウクライナの子供たちの上に起こっていることをやめさせるために何ができるか考え、行動することが大人たちに求められているのではないでしょうか。

株式会社グッドバンカー
リサーチチーム

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